のんびりと湯に浸かっている内、いつの間にか港が近づいて来た。どうやら朝食を摂っている時間は無さそうだ。まあ、昨夜の様子から察するに、きっと朝も平凡なビュッフェスタイルに違いない。さほどの空腹感も無いので、上陸してからブランチを摂ることにしよう。レストランを横目に素通りして、部屋に戻って荷物を整理し、下船に備えた。潮の流れの関係だろうか、予定より一五分ほど早い午前七時、松山観光港に着岸した。観光港、その名前から、もっと古びた港を想像していたが、予想に反して近未来を想わせる斬新なデザインの港に驚いた。
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アパホテルの金沢中央
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西鉄イン日本橋
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桟橋からボードビルまでの長い通路は、まるでヨーロッパの空港のような洒落たアプローチだ。大きなカードバッグをゴロゴロと引きながら大股で前を歩く外国人観光客がサマになっている。この絵を切り取ったなら、誰もが海外のエアポートだと信じて疑わないだろう。ここで又僕は、別のMDを取り出した。クロード・ルル・シュ監督のフランス映画「男と女」のサウンドトラック。伊予灘が突如ドーヴィルの海岸に変わる。フランシス・レイの軽やかなメロディーに合わせるかのように、柱の陰からアヌーク・エーメが出て来れば最高なのだが、とは些か妄想が膨らみ過ぎたようだ。出発ロビーのあるビルはまだ新しく、中々居心地がいい。案内所に置かれている四国の観光リーフレットを集めてきて、ソファに腰掛け、今日一日の行程を検討する。